乾燥肌にいい食べ物とは?

元美容クリニック看護師のあさみん(@asamin_biyou)です。

「スキンケアで保湿を頑張っているのになかなか乾燥肌が改善されない。」

「肌の乾燥が酷くてかゆみや肌荒れが深刻になってきた。」

乾燥の季節になるとこんな悩みを持つ方は多いものです。

もちろん化粧品で肌の保湿をすることは大切ですが、外側からのケアだけでは限界を感じる方も多いのではないでしょうか?

忘れてはいけないのは肌は食べたものでつくられているということです。

口にする食べ物を意識して選ぶことで内側から乾燥肌を改善することができます。

乾燥肌にいい食べ物ってあるの?

食べてすぐに肌がうるおうというわけではなくイメージとしては乾燥に強い健康的な肌を内側からつくるということ。

そのための材料が食べ物です。

健康的な肌をつくるためにバランスのとれた食事が大事ですが、中でも乾燥肌のために意識して摂りたいのが、

  • たんぱく質
  • オメガ3系脂肪酸
  • ビタミン類

が含まれた食べ物です。

なぜ、この3つが乾燥肌に良いのか?

その理由とおすすめの食べ物、肌が乾燥する仕組みについてご紹介したいと思います。

肌が乾燥してしまう原因は?

そもそもなぜ肌は乾燥するのでしょうか?

人間の肌にはもともとうるおいを守る保湿物質があります。

これらの保湿物質の量が減ったりして正常に働かなくなると、肌内の水分を抱えていられなくなり乾燥してしまうのです。

引用:皮膚科医吉木伸子、正しいスキンケア事典

保湿成分というと化粧品に配合されていて肌の外側から補給するイメージがありますが、私たちの肌にも元々うるおいを守る保湿物質があります。

中でも重要なのが「天然保湿因子(NMF)」とセラミドが主となる「角質細胞間脂質」と呼ばれる2種類の物質で肌の表皮の「角層」にあります。

低下すると乾燥肌を引き起こす

  • 天然保湿因子(NMF):約半分はアミノ酸でできていて肌の角質に水分を保持する重要な役割
  • セラミドなどの角質細胞間脂質:肌細胞同士の間を埋めてつなぎ、肌のバリア機能を強化する役割

低下する原因は加齢・体質・紫外線・ストレス・生活習慣・間違ったスキンケアなど様々です。

乾燥に強い肌をつくるためには新しい肌細胞をつくる材料となる

  • たんぱく質
  • オメガ3系脂肪酸

働きを助けるサポート的役割の

  • ビタミン類

の摂取が欠かせません。

乾燥肌にいい栄養と食べ物とは?

①たんぱく質が豊富な肉・魚・大豆など

先ほど出てきた角層の保湿を担う天然保湿因子(NMF)はたんぱく質の原料であるアミノ酸でできています。

ハリを出すコラーゲンやエラスチンもたんぱく質が材料です。

あらゆる肌細胞をつくるのがたんぱく質ですので、たんぱく質をしっかり摂ることでバリア機能が正常に働く健康的な肌をつくることができます。

おすすめの食べ物

肉(牛、豚、鶏、ラム、鴨など)魚(鮭、ぶり、かんぱち、さんまなど)豆類、卵

1食で摂りたいたんぱく質量の目安は?

手のひら1枚分の肉か魚を毎食目安にするとわかりやすいです

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」によると成人が1日に最低限必要なたんぱく質は、体重1kgあたり1gとされています。

あくまでも最低ラインなので肌のためにはこれ以上の1.2gは目指したいところ。

体重50kgで計算すると1日に摂りたいたんぱく質量は60gとなります。

1食あたり約20g、肉や魚なら手のひら1枚分(約100g)が目安になります。

とはいえ、毎食肉や魚料理を用意するのが難しい場合もあると思います。

たんぱく質含有量
  • 卵(1個で約7g)
  • 納豆(1パックで約7g)
  • 木綿豆腐(1丁約20g)

なども組み合わせて毎食たんぱく質20gを目指せるといいと思います。

炭水化物でお腹を膨らませてお肉や魚が食べられないと言っている場合ではないですね。

②オメガ3系脂肪酸

次は脂質について。

体にとって良質な脂質はホルモンや細胞膜の材料となり肌のバリア機能を高めます。

中でも積極的に摂りたいのがオメガ3系脂肪酸のα-リノレン酸やDHA、EPAで体内でつくることのできない必須脂肪酸です。

おすすめの食べ物

  • α-リノレン酸→細胞膜やセラミドをつくる原料となる(アマニ油・エゴマ油・くるみ)
  • DHA、EPA→抗炎症作用(サバ・イワシ・さんまなどの青魚)

 

③ビタミン類

肌細胞をつくるサポート的役割なのがビタミン類です。

抗酸化作用があり美肌作りに欠かせません。

ビタミンA

天然保湿因子(NMF)や皮脂膜の生成を促したり、皮膚や粘膜のうるおいを維持する。

レバー(牛・豚・鶏)・うなぎ・青魚・にんじんなどに豊富に含まれています。

ビタミンB2、B6

肌の再生を促したり、肌細胞の原料となるアミノ酸の吸収をサポートしてくれます。

また、細胞を傷つけて老化を引き起こす過酸化脂質を分解する働きがあります。

ビタミンB2:レバー・豚肉・卵・大豆・納豆・アーモンド・きくらげ

ビタミンB6:レバー・豚肉・カツオ・マグロ・バナナ

などに豊富に含まれています。

ビタミンE

細胞膜の修復をサポートし、細胞の酸化を防いだり、血行促進を促します。

細胞の寿命を延ばす効果も知られています。

アボカド・ごま・アーモンド・ナッツ類・オリーブオイルなどの植物油に豊富に含まれています。

ビタミンC

抗酸化作用が高く美肌に欠かせないビタミンです。

コラーゲンの合成・鉄の吸収をサポート

パプリカ・ゴーヤ・果物・ブロッコリー・キャベツなどに豊富に含まれています。

④その他:セラミドが多く含まれた食べ物

今までご紹介してきた「肌細胞やセラミドの生成を促してくれる食べ物」以外にも「セラミドを多く含む食べ物」も乾燥肌に良いと言われています。

代表的なのがこんにゃく芋・パイナップル・米(米ぬか)などです。

①②③と同じく乾燥肌のために積極的に食べたい食べ物です。

とはいえ、食べ物を消化・吸収する過程で排出されてしまう分を考えると毎日ある程度の量が必要になります。

毎日こんにゃくを半丁〜1枚食べるのは難しいという場合は経口セラミド(サプリメント)なども活用すると手軽にセラミドを摂ることができておすすめです。

【口コミ】オルビス ディフェンセラを3ヶ月間飲んだ体験談。乾燥肌への効果は?

乾燥肌にいい食べ物のまとめ

乾燥肌にいい食べ物とは食べたらすぐにうるおう!というものではなく、乾燥に強い健康的な肌細胞の材料となる栄養が含まれた食べ物です。

今回の記事では、

  • たんぱく質
  • オメガ3系脂肪酸
  • ビタミン類

が含まれた食べ物をご紹介しました。

目に見えた変化はすぐにはわからないかもしれませんが、続けることで「最近、肌荒れしなくなった」「化粧ノリがよくなった」などの良い兆候が徐々に見えてくるはずです。

スキンケアの保湿と一緒に内外両方から乾燥に負けない肌を作りたいですね。

↓こちらの記事では暖房による乾燥対策をご紹介しています。

暖房で肌が乾燥する!そんなときの乾燥肌対策とは